《MUMEI》

「──運が良かったな」

「ぇ」

「──落第にらならずに済んだという事だ」

「マジっすか!?」

「──自分で確かめてみろ」





そう言われて、

掲示板を見る。





「──ぁ」





【桜庭 翔 (☆)】





‥星‥?





星がある‥。





星があるっっ!?





「ぃいやったぁぁ!」





星取ったぁーっ☆





「星だぁー☆」

「分かったからあまり騒ぐな、周りに迷惑だ」

「あーざーすっ!」

「『ありがとうございます』だろう、全く‥」

「嬉しいっす俺♪」

「安心するのはまだ早いぞ‥?」

「ぇ」

「お嬢様にきちんと執事として認めて頂けるまでは──」

「ハイっ、頑張りまっす☆」

「‥‥‥お嬢様に何か言われていなかったか‥?」

「ハイ‥?」





お嬢様に‥

何か‥‥‥?





『もう‥来んでええから』





‥!!





そうだったぁぁぁ‥。




どうなるんだ俺の執事人生ッ!?

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