《MUMEI》

休み時間──

何か無性に喉が渇いて自販機に向かった。





「──桜庭君」





星先輩の声。





「どしたんすか?」

「ぁぁ‥、さっき君を見掛けて──」

「はぁ」

「何かまた──悩んでるみたいだったから」

「ぇ、ぁ、ぃゃ──別に大丈夫っすよ?」





茨姫とのに比べたら断然マシだ。





「あの、先輩──、もし──」

「?」

「何か見た目‥っつーか‥そういうのが気になるのって、あれ‥なんすかね‥?」

「それは違うと思うよ」

「そ‥‥‥そっすか‥?」

「僕はそう思ってる。だから心配しなくて大丈夫だよ」

「ぁ‥ハイ‥、どもっす」

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