《MUMEI》

「珠季‥あまり浅瀬から離れると──」

「何とかなんだろ」

「‥君に恐怖という概念は無いのか‥?」

「んー‥‥‥ねーな」

「そ‥そうか‥‥‥」

‥凄いな‥。

「静瑠‥?」

「ぇ‥、というか君ッ‥」

「ぁ?」

「どんどん岸から遠ざかっているぞ‥!?」

「ぁ──確かにな──」

「確かになじゃないっ、どうするつもりだ!? 君はこんな事をして危険だとは思わないのか‥!?」

「うっせーなぁピーピーギャーギャー‥。そんなに恐ぇなら降りろよ」

「降りたら余計危ないじゃないかッ‥何を考えているんだ本当にっ‥」

「わあったよ、戻りゃいーんだろ、戻りゃ」

珠季がそう言って‥

ボートの方向を転換させようとした時だった。

「‥!?」

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫