《MUMEI》

「お疲れー」

「おう、お疲れ」

「緋色まだ帰んないの?」

「ぁぁ──‥ちょっとな。先帰っていーから」

「じゃあ、また月曜にねっ」

「ぉぅ」





あたしは、

がらんどうになった体育館で‥

ボール持ったまま立ち尽くしてた。





──まだ、

ほとぼりが覚めねぇ。





──今日、

めちゃめちゃ楽しかった。





今までの試合の中で、

一番楽しい試合だった。





「‥っ?」





あたしの手から、

ボールが消えた。





「‥ぇ」





セン‥

パイ‥?

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