《MUMEI》

「‥‥なんて‥きれいなんだ‥。」

少し かすれた声で つぶやくように 彼は言う。


そーお?
車の シートに 全裸で 横たわって どれくらい経っただろう。

あまりに 見つめるので 私も 目線を 自分の 身体に むけてみた。


海に 車で 着いた時は 真っ暗だと 思っていたのに 今は 目が慣れ 私の 身体は 月あかりで ほんのり 青白く 光っていた。

それは 自ら 光を 放っているようで 神秘的で 幻想的だった。

なんだか 自分が 清く けがれのない マリアさまに なった 気がした。


‥‥
ふと
現実に もどる
‥ 笑っちゃう
男遊びばっかりで 汚れまくってたんだっけ‥


彼を みると 真剣な 眼差しで 私を 見つめている。
女神にでも 出会った気分に なってるのかな?

あほらしっ

そう思うと同時に
なぜか
胸に 痛みがはしった。

それは もう 何年も 忘れていた 甘く せつない 痛みだった。

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