《MUMEI》

‥僕には無理だ。

というかやった事すらない。

元々‥

球技は得意じゃないし‥。

「ほら何突っ立ってんだよ、早くこっち来いよーっ」

「‥‥‥‥‥‥‥」

参ったな‥。

出来る事なら避けたい所だけど‥。

珠季はやる気満々のようだしな‥‥‥。

というか

珠季が言った時点で最早‥

選択の余地無しか‥。

「いっくぞー! ちゃんと打ち返せよー?」

「!?」

まさか

その距離から‥!?

そのまさかだ‥。

珠季は

2メートル近く離れた場所からスマッシュを打ち込んだ。

僕に向かって。

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