《MUMEI》

「はぁ‥‥‥」

危なかった。

全く‥

迂闊にしてはいられないな‥。

「オマエ、あんまし飲んでねーけど‥」

「思っていた程喉は渇いていないようだから──持って帰ろうかと」

「ビー玉落ちてんだからもう封出来ねーぞ‥? つーか炭酸抜けちまうぜ‥?」

「ん、確かに‥。──あれ‥また何か買いに行くのか‥?」

「いんや、ちょっとぶらついてくら」

「ぇ──」

独りでか‥?

「‥‥‥‥‥‥‥」

何だか

複雑な心境だな‥‥‥。

追いかけるか‥?

ぃゃ待て‥。

珠季は

独りになりたいのかも知れない‥。

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