《MUMEI》

──勝負は、

1対1。





引き分けだった。





何か、

吹っ切れたような気がした。





──夕方、

2年振りにセンパイと途中まで帰った。





「んじゃ、またなっ」

「また、っていつになんのかな」

「?」

「ぁ‥何でもない」





何言ってんだろ、

あたし‥。





「いつでもさ、遊びに来いよ。俺も行くからさ。なっ?」

「ほんとに‥?」

「おうっ。約束すっから。──だからさ」

「?」

「絶対受かれよな?」

「言われなくても──‥」





分かってるよ。





ちゃんと受かって、

流センパイの後輩として顔出すからさ。





そしたらまた、

勝負しような。





あたしと流センパイの2人でさ。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫