《MUMEI》

「ん‥、お前本気でアタシが分かんねーと思ったのか?」

「ぃゃ、だって君が──」

「ふはっ」

「何でそこで笑いが出る‥?」

「悪ぃ──」

「ぃゃ、謝らなくていいよ」

「さっき何か言ったじゃねーかよ」

「それはただ、君がいきなり笑い出したから──」

「オマエだって時々そーじゃん」

「そうだけどね──」

「──ぁ、もう暗くなってきやがった」

「意外と早いものだね──」

「アタシらが喋ってたからってだけなんじゃねーの?」

「ぁぁ‥確かにね」

知らない内に

随分と時間が経っていたんだな──。

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