《MUMEI》
13話 眩しい笑顔
「──ぇ?」

まだ夜が明けて間も無いというのに

いきなり公園来てくれと言われて‥

僕は驚いた。

「あの‥君、今何時だか分かって──」

《‥悪ぃ‥‥‥‥》

「分かった、公園にいるんだね? 今行くから」

明らかに

いつもの珠季の声じゃなかった。

眠気なんか

いつの間にか吹っ飛んでいて‥

僕は

持つ物も取り敢えず家を飛び出した。

そして‥

走った。

公園まで。

途中‥

良からぬ考えが頭を過ぎった。

──何かあったんじゃないか。

「──‥────」

公園に着くと

ベンチに人影を見つけた。

俯いて

僕を待っている珠季だった。

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