《MUMEI》 何故僕は‥ こんなにも無力なんだろう。 ‥何もしてやれないなんて。 珠季が助けを求めているというのに‥。 「‥‥‥‥‥‥‥」 急に 珠季の握力が弱まった。 だらりと両手を垂らして 放心している。 僕は 彼女を引き寄せて抱き締めた。 これでいいのかは分からないけど‥ これしか思い付かなかったんだ。 「‥‥‥‥‥‥‥」 珠季は 人形のように止まったまま。 表情は‥ 前髪に隠れて良く見えない。 けど‥ 完全に色をなくしている事は確かだ。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |