《MUMEI》

執事なのに‥。





なのに‥

何故にメイドをやらされているのでございましょうか、

俺は‥。





「ねぇ、ここエレベーターもないの?」

「ないっす‥」

「階段だけなの?」

「ハイ‥」

「駄目ね──設備全然整ってないじゃない」

「まぁまぁ小夜子──」

「あまり悪口を言うのははしたなくてよ?」

「だって本当の事じゃない──」

「あっ、あれ玲奈のだ♪」





美由お嬢様、

床から何かを拾った。





「ほらっ♪」

「ぇ──」





もしかして‥

もしかしなくても生徒手帳‥?

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