《MUMEI》

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「あれっ!?」



わたしは俯いた。それでも心もとなく、顔を背ける。

隣の席に座っている、きれいな顔立ちの男の子から。


どうして?

どうしてっ!?


神さま、こんなのって、あんまりです…。


「あれ?あれれ!?」

男の子はその美しい瞳で、わたしの顔を執拗に覗き込んでくる。そうはさせるかと、わたしは意地でも顔を背けたが、無駄だった。

男の子は椅子の背もたれに体重をのせ、やっぱり!と大きな声で言った。


「今朝のレースの水色!」



……どうにかして、神さま!!



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