《MUMEI》

『気にすんじゃねえよ…

…ドラマの撮影だ。』



一目で筋者と解る身なりの男が、ザワつく一般客や旅館の中居らを恫喝する。



外野達は、関わらないように自室へと消えてゆくだけだった。



兼松の顔色は、みるみるうちに青ざめてゆく…。



『死にたくない!』と半狂乱で暴れる兼松を、道風会の若衆が殴りつけた!




『おい!眼球には傷をつけるな!

…売り物だ……!』



藤城の一喝に、若い組員が手を止めた。



ようやく暴虐から免れた兼松だったが、その顔は藤城の放った言葉に引き攣っていた…。

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