《MUMEI》
「何で嘘つくの‥？ 君は──」

「だから‥さっきから言ってんだろ‥？」

「‥‥‥‥‥‥‥」

「あたしは──」

「駄目だよっ」

「‥は？」

「駄目だよ‥そんなの‥」





肩が、

震える。





「芙原さん──先輩が好きだって言ってたでしょ‥？」

「ぁぁ」

「じゃあ何で‥」

「お前の事、好きなんだよあたし──」

「ぇ」





信じられなかった。





芙原さんが、

僕にそんな事言うはず──‥。





「‥‥‥‥‥‥‥」

「それがあたしの答えだから」

「っ‥」

「‥おい‥？ 待てよっ」

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