《MUMEI》

「一気に2つも飲んで大丈夫なのか‥?」

「だってこっちは飲みもんっつーより‥」

「食べ物‥?」

「微妙ーにな」

珠季は

慣れた手付きで缶を振っている。

「楽しそうだね」

「炭酸でやったらヤバいけどな──」

「やってみようか」

「はっ‥!? やだしッ‥」

「冗談だよ、本当にやったら大変な事になるし──」

「だったら言うなよ、ったく‥」

「君‥意外と冗談が通じないんだな──」

「だァからそーゆー冗談やめてくれっつってんじゃん」

「分かった分かった──あまり缶を握ると中身が飛び出すよ‥?」

「ハイハイ‥分かってマスよ静瑠サマ‥」

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