《MUMEI》
終章2 広い体育館に 【流side】
──4月。






俺は3年に上がって、

バスケ部を──

今度はほんとに部長として纏めている。





今日も、

いつも通り練習を始めようとしてた。





「──流センパイ!」

「? ──ぉっ」






緋色だ。





そう、

アイツは見事にここに受かった。





もちろん、

桐生と一緒に。





「ほら、さっさと練習始めよーぜ」

「よーし、そんじゃあビシバシいくぞー?」





体育館に、

響く。





──ドリブルの音。





──掛け声。





──足音。





色んな音が、

響く。





広い体育館に、

今日も。

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