《MUMEI》

「‥ぇ」

「ぇ?」

僕が言ったのと

珠季が言ったのはほぼ同時だった。

何せ

第三者から仲がいいなど言われたのは初めてだったし──

自分達では

あまりそんな風には思っていなかったから。

「良かった良かった、これで日本の未来も安泰やな」

「何でっ?」

すかさず珠季が突っ込みを入れた。

「2人のバトルはただもんやあらへんからなぁ」

「〜〜〜〜〜〜‥」

「ほなまた──」

「ぁ‥宮上」

「?」

「あんがと、な」

そう言った珠季に

背中を向けた宮上が

返事代わりに軽く手を上げる。

「──これからも仲ようしてなっ」

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