《MUMEI》 アイスクリーム屋を出てから 僕達は町中を── 何をするでもなく只歩いていた。 「──ぁ」 突然 珠季が立ち止まった。 「どうしたんだい‥?」 「ぃゃ、何か──あっちで売ってんのも美味そーだなって」 「ぇ」 珠季が見つめているのら アイスクリームを売っている屋台。 さっき食べたばかりだというのに── また食べるつもりなのか‥? 「──おいっ」 腹を壊すぞ‥? 「おーいっ」 「? ‥なッ」 僕は 目を疑った。 珠季の手には 2つのアイスクリーム。 しかも‥‥‥ チョコレート味だった。 前へ |次へ |
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