《MUMEI》

友達のトモちゃんとマリちゃんと、その先輩の人とまずは使ってない教室に隠れると、まずはメールでバレンタインの日、男子校の玄関に居た人を探してみる事にした。

「うん、そういう事だからはるちゃんは心配しないで待っててね♪」
「ねぇ、かなちゃんさぁ〜靴下ニーハイの方が似合うよ〜」
「コレ着させてみたいぃ〜///」

ケータイでさっそくはるちゃん達に女子校に潜入した事を報告している間、俺は女子にリボンとかアクセとかで可愛くコーディネートされちゃっていた。

「やっ、脱がすの?」
「だって脱がさないと可愛くなれないよ〜」
「コレとか試してみた〜い♪」
「あっ、ん…ちょっと///」

『かなた!かなた!何されてんだ、お前!』

ケータイをみんなに取り上げられちゃって、はるちゃんの声が遠くなってゆく。

「あぁ〜はるちゃんι」
「探してあげるからウチらのオモチャになりなさい♪」
『かなたーかなたッー!』
「きゃーっ///」

取り上げられてしまったケータイを切られると、髪の毛や着ていた制服を大騒ぎしながらわしゃわしゃとイジられて…。

でも、まんざらでもない気持ちになってしまった。

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