《MUMEI》 憂鬱なセレモニー. 散々なホームルームを終えて、わたしたちは全員揃って校内にあるセレモニーホールへむかった。もちろん、入学式のためである。 館内では出席順に並ぶため、ここでもやっぱりわたしと義仲は隣同士だった。 いい加減、うんざりだ。 この調子で義仲に振り回されていると、輝かしいわたしの将来がめちゃくちゃにされてしまう……。 ……つーか、この学園の男子の顔のレベル、低すぎ。 この際、ルックスは妥協するか…。 ……いや!!やっぱムリ!そこはゆずれない!! いったい、どうすれば……っ!! 絶望的な気分におちいりながら、視線をゆっくり巡らせた。 セレモニーホールは、時代を感じさせるような少しレトロな造りだった。 高い天井には、バカでかい豪奢なシャンデリア。フロアは一面、大理石張り。落ち着いた高級感のある建物。 ……無駄に金かけてんなー。 これだから、金持ちの趣味はわからない。 わたしは深く息をついた。 . 前へ |次へ |
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