《MUMEI》

「──ッ‥」

かなり

‥疲れた。

何せ

全速力で走って来たものだから‥。

‥そういえば‥

珠季は何処だ‥?

「──────‥」

呼び出しておいて‥

来ていない訳じゃないよな‥?

「───────」

ゆっくりと

辺りを見回す。

目を凝らして

人影を捜す。

「‥いないな‥」

走って来る必要も無かったか‥?

「──!?」

両肩に

圧力。

精確には‥

手が‥

僕の肩に触れている。

途端に‥

僕は思い出してしまった。

昔‥

この河原で事故があったという話を。

そうしたら、

急に恐ろしくなってしまって‥。

僕は‥

瞬きすら出来なくなってしまった。

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