《MUMEI》











(黒田さん?


昔、


俺は黒田さんのプレーを見ました。


ここ。


秀皇大学でね。


黒田さんのプレー、


マジで凄かったです。


あの時俺、


勝手に黒田さんに憧れてたんすけどね…。


今、


あなたはベンチで寝てる。


そんなもんなんすか?


黒田さんが戻ってこないなら…


俺がゲーム終わらせますよ…。)



















「はぁ…はぁ…」


(何者だあいつ…?)


(こんなバカな話があるか…。)




















「ビー!!」








前半が終わる。


スコアは、


10対6。

















(あの右サイド1人に…)


(4連取も許すなんて…)


…海南クラブは、


インを攻めるよう動くが、


1・5ディフェンスにより翔太が思うように動けず、


ヤマトと猪狩、


両45の力が生きなかった。


そしてことごとくシュートを止められ、


その全てを三島の速攻に繋げられた。


9対5となったところで不和が7メートルをもらい、


これをヤマトが決めるものの、


麻倉の置いた布石。


1クロス2平行からのロングシュートにより、


最後の最後に得点を許す。


『10:6』


そう書かれたスコアボードを、


ベンチからクロはじっと見ていた。

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