《MUMEI》
青い目の三兄弟の来日理由
[そうだよ。エイミーはね、俺に会う為に、日本語の勉強頑張ったんだよ]


そう言って、エイミーの肩を抱く頼を


[違うな。俺達は元々日本に興味があった]

[そうだよ、僕だって、日本語ちょっとわかるもん]


エイミーの兄と弟だと紹介された二人が睨んだ。


(あれ、でも…)


[母親は確か、日本人の女が嫌いだって]


以前頼に言われた言葉を口にすると


[あ〜、それは親父が昔日本にいた時浮気したから、で…]


エイミーの兄が苦笑しながら説明した。


[でも、こっそり日本の事教えてくれてたのよね]

[パパ、日本大好きだったから!]


エイミーと、エイミーの弟は、悪戯っぽく笑い合った。


(ん? 待てよ…)


[じゃあ、二人も日本で暮らすんですか?]


幸い、エイミーの部屋の隣


俺の隣の隣の部屋は空室だった。


[いや、それはない]

[僕らまで離れたら、ママが悲しむし]

[そう、ですか]


[ジミーは先に帰して、俺はエイミーの入学式に出たら帰るから]


(ジミーっていうのか)


エイミーの弟を見つめて、俺は


[あ、俺は、田中祐也です]


慌てて自己紹介をした。

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