《MUMEI》

「だってここ、結構いー感じの居心地だぜ?」

「──‥どこがやねん」

「なら帰りゃいーじゃんか。エリザベス連れて」

「あんたらがあたしを無理矢理連れて来たんやんけっ」

「無理矢理っつーか──お前寮にいたとこでベッドに潜り込んでるだけなんだしさ」

「余計な世話やっちゅーねん」

「〜〜〜〜〜〜‥」

「困りましたわね──」

「ぁ‥閖子お嬢様」

「?」

「ご馳走様でした、これ──」

「ふふ、良かったですわ」





ニコッと笑った閖子お嬢様を、





「‥‥‥‥‥‥‥」





何でか玲奈お嬢様が睨んでる‥

みたいに見える。





「──ぉ‥お嬢様っ」

「‥出てって」

「これを──お忘れになられてらしたようなので、その‥お届けに‥」

「‥置いといて、そこに」

「か‥畏まりました」





直接は受け取ってくれないんだな‥。





「では‥‥‥失礼致します」

「──ぁっ、桜庭君待って」

「美由お嬢様‥?」

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