《MUMEI》

──席に戻って

みんながくじを引き終わるのを待つ。

隣りでは

珠季が偉く難しい顔をしていた。

彼女は一番最後の番号な為

残りを引く事になる。

僕らのように

選ぶ事が出来ない。

だから

プレッシャーなんだろうな‥。

一番始めも大変だけど‥

一番最後というのも

色々と気苦労があるみたいだ。

こういう場面では特に‥。

「───────」

珠季──

そんなに心配しなくて大丈夫だぞ‥?

大丈夫だから。

きっと

また僕らは隣り同士になる──。


そんな気がするんだ。

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