《MUMEI》

遂に

珠季の番が回ってきた。

最後に残った1枚──

それを手に

彼女が戻って来る。

まだ

番号は見ていないらしい‥。

そして‥

かなり深刻な顔をしている。

大丈夫だろうか‥?

「‥‥‥ぁ」

もう

みんなが机を移動させ始めている。

僕も移動させないと‥。

「──よい、しょ‥」

さて‥

27番は‥。

‥あそこか‥。

「──ふぅ」

後は

珠季が来るのを待つだけ‥。

「‥‥‥‥‥‥‥」

‥来るよな‥?

来る筈だ。

彼女は

僕の隣りに来る‥。

──絶対に。

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