《MUMEI》

確かにその紙には‥


27と書かれてある。

また──

隣り同士になれたんだ。

「ヨロシクなっ、隣り」

「──ぁぁ、宜しく」

良かった──。

「なぁ」

「?」

「帰りどっか寄ってかね?」

「ぇ」

「今日昼には上がりだろ? どっか行くにゃ丁度いーかなって」

「──そうだね」

今日はもう

特別する事も無いだろうし──。

午後はゆっくり過ごせそうだ。

「後4ヶ月、か」

そう呟く声が聞こえた。

隣りを見ると

珠季の名残惜しそうな表情が目に映った。

「卒業したくねーなぁ‥」

「確かにそうかも知れないね。けど──」

「けど‥?」

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