《MUMEI》

──放課後。

静かになった教室に

僕ら2人だけが残っていた。

「──意地張ったりしなきゃ良かったんだよな‥」

「ぇ」

「1年の頃から付き合えてたら、ってちょっと思っただけ」

「何故そう思う‥?」

「勿体ねーじゃん」

「あの頃の時間も──無断では無かったと思うよ」

「そーかな」

「だって──つまらないだろう?」

「ん‥まぁ‥」

「本音でぶつかり合えるのは──いい事だと思うしね」

「でも今思ったらさ──ちょっとバカな事やってたよな、アタシら」

「僕は楽しかったけどね」

「勝ってたもんな──」

「ぃゃ、君とだったからだよ」

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