《MUMEI》
深夜
駅に着いたのは、30分後だった

駅の照明は暗く、もう、到着電車があるぐらいか

居ないよな

改札の近くまで行くと

ポツンと一人、立ってる女が居た

あっ、香澄ちゃんだ

あの、冴えない服装と
小柄な身長

間違いない

信之「乗り遅れちゃった?」

香澄「…うん」

信之「ごめん、俺が電話しようなんて、言ったから」
香澄「ううん、」
「友達の所に泊めてもらおうと思ったんだけど」

信之「連絡付かなかったの?」

香澄「うん…」

信之「ごめん…」

香澄「大丈夫、明日、仕事午後からだし」

信之「何の仕事してるんだっけ?」

香澄「洋菓子やさん」

あっ、そうだ、チェーン店の、

信之「家は、確か〇〇だよね」

香澄「うん…」

橋渡るから、タクシーで帰っても高いよなぁ

信之「俺のせいだね、ごめんね」

香澄「あっ、そんな事ないよ、」
「私も、話したかったから」

小さな声で、そう言った

ん?もしかして、
チャンスか?

信之「家、来る?、散らかってるけど」

ヤバっ、真っ直ぐ過ぎだよな

香澄「…うん、いいの?」
なにぃ!!!

信之「かまわないよ、俺のせいだし」

男の部屋に、夜来るって事は


チャリの後ろに乗せて

俺の家まで

たわいない、話しをしながら



信之「散らかってるけど、上がって」

香澄「お邪魔します」

心臓、バクバクだった

香澄「あの、トイレ、借りていい?」

信之「あっ、こっちだよ」


チョロチョロチョロ

!き、聞こえた

おしっこ、してる音が

って、事は、今、パンツ、脱いでるんだよな

変な事に、興奮する俺

緊張するなぁ

テレビをつけ

エアコンをつけた

ジャアー

トイレの流す音

今、俺の部屋に女が居る

それだけで、興奮マックスだった

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