《MUMEI》

「おじょー‥サマ‥?」





もしや‥?





もしや‥

また寝てらっしゃるんでございますか‥?





「おじょ‥‥‥、!!」





背骨ーッ!!





「‥ぎっくり腰よりやべぇ‥」





つーかお嬢様っ‥。





「──!?」





お嬢様が浮き上がった。





じゃなくて、

誰かが抱え上げたんだ。





「全く──君は世話が焼けるな」

「ハジメッ‥」

「日頃の鍛練を怠るからそういう事になるんだ。──そんなんじゃ──お嬢様をお守りする事なんか出来ない」

「なッ‥」

「お嬢様はご自分で我が身を守って来たんだ。誰にも頼らずにね──。君がいようがいまいが関係ない‥違うかい?」

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