《MUMEI》

‥バカくせぇ。






あんなチビ‥気になんかなる訳ねーだろ。





ただ廊下でぶつかったってだけのヤツじゃねーか。





‥だってのに‥何でこんな変な気分になっちまってんだよ、俺‥‥‥。





「‥ぁ"ーちくしょー‥」





‥あの日からずっとだ。





ずっと俺‥。





「大武くーん、お昼一緒しないっ?」

「‥‥‥独りで食いてーから」





鬱陶しいから、適当にあしらって教室から出た。





出たはいーけど‥‥‥。

どこなら独りになれんだ‥‥‥?





空き教室なんかねーし‥‥‥。





「‥ぁ」





屋上‥。





あそこなら──運が良けりゃ独りになれる。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫