《MUMEI》

あり得ないし‥。





あんなノッポの事、気になるはずないじゃん‥。






ただ廊下でぶつかったってだけじゃん。





なのに──‥。





何‥?





この変な感じ‥。





「〜〜〜〜〜〜‥」






‥ずっと‥。






あの日からずっと変なんだ。





「杏♪」

「おべんと食べよっ?」

「──ぁ‥私っ、今日は独りで食べたい気分かも‥」

「「ぇ‥?」」





彩と舞、2人が同時にキョトンとした。





「どッ‥‥‥どうしちゃったの杏!?」

「てかっ、まぢで顔色ヤバくない!?」

「──ヤバくな〜い!!」





──逃走。






とにかく、独りになりたかった。





誰もいないとこに行きたかった。





でも‥‥‥どこなら独りになれる‥?





「‥ぁ」





屋上‥。





あそこなら独りになれるかもっ。

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