《MUMEI》
承
感の良い読者の方々ならもうお気づきだろうが、彼は自殺したのだ。
彼はゲームを始めたのだ。
私を犯人に仕立てるように、確認のためもう一度申し上げよう。
彼は私を犯人にしようと思い自殺したのだ。
なぜか?
わかるわけない。頭がおかしいとしか考えられない
彼とは学生時代からの友人で時々訳のわからぬことを口走っていたが
ここまで異常者だとは思っていなかった。
いくら殺人事件を望んでも自分で被害者と加害者の両方を演じるとは…真実は私しか知らないが……
だが今は彼のこのような理不尽な仕打ちによる怒りよりこの状況を打破しなければいけない。
「犯人は川田おまえだ!」
私は死体に向かって叫んだ。
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