《MUMEI》 自室に入り、 素早く乾いた服に着替えると頭を拭いた。 頭にタオルを被せたままの格好で辺りを見渡す。 自室は結構広かった。 大きなベッドと机が入ってもまだ、 十分にスペースがある。 俺はそこに座り込んで一人考えた。 これから先どうなるか。 無論知ったこっちゃ無いが、 やはり気になる。 だって今日出会った柄の悪そうな奴等が、 この町にうようよ潜んでいるかと思うと……。 正直勉強の妨げになって邪魔だ。 一気に不安感が自分を支配する。 すると突然、 それを断ち切るかのように気の抜けた声が聞こえてきた。 「おーいお前らぁーー! 晩飯の時間だぞーー!!」 前へ |次へ |
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