《MUMEI》

わたしは、目をカッと力強く見開いた。



−−−−笑えねェッ!!



つーか、冗談じゃない!

わたしの《初めて》を、こんなアホに捧げるなんて…………。



「ありえないんじゃあぁぁぁぁぁッ!!!!」



力任せに叫んだ。

あまりの大音量に、義仲もギョッとしたようだった。わたしから少し、身体を離す。

すかさず、わたしは彼を睨みつけた。


「この鬼畜が!!とっとと下がれぃッ!」


「は?」

義仲はキチク?と首を傾げた。わたしは当然、イラッとする。

「いくらわたしが絶世の美少女だからって、バージンを奪おうとするなんてっ!?」

「…はぁ?」

つーかバージンかよ…との、義仲の呟きが聞こえたので、わたしは鉄拳をお見舞いした。

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