《MUMEI》

「飲むかい?」
「えっ…でも///」
「遠慮するな、少しくらいはいいだろう♪」
「無理です、う〜///」

そう言いながらワインで少し酔っぱらい気味の克哉さんは、僕の唇にグラスをくっつけてくると、少しづつ傾けて飲ませようとしていた。

「ん〜///」

飲まないように必死になって口を閉じて抵抗していると、やっと克哉さんが諦めてくれてグラスを外してくれた。

だけど、少し唇についたワインをペロリと舐めてしまった。

それは苦くて酸っぱくて何でこんなもの飲むんだろうという気はしたけど、でもほのかに花のような良い香りがした。

= = = = = = = = = = = = = = = = = = = =

「あ…ぅ///」
「もう入ってるの…分かるかい?」
「ぇ…ぅうん…よく…分かんないけろ…はぁん///」

開かせた彼の膝に手を添えながら、腰をゆっくりと何度か動かす。

「んん〜っ///…ん…ふぁ///」

あきらは布団の上で昨日よりも甘い声を上げ、枕をギュッと握っていた。

それにしても唇に付いただけのワインで酔っぱらうとはな…。

「も…っと…もっと…ちょーらい…克哉…さぁん///」

敷き布団の上で乱れている彼も、なかなかいいなぁ。

「もっと、欲しいかい?」
「ぅんっ…ぅん///」

いつになく素直になってくれているのは、酔っているからだろうか。

という事は、この前は恥ずかしがってさせてくれなかった事も出来るという事か…。

そう思って辺りを見渡すと、彼のネクタイが目に入った。

「んっ…ぁ…ろーしたんれすかぁ?」
「面白い事をしようと思ってね…」

頬をピンクに染めた彼に向かってにっこりと微笑みかけながらそのネクタイを手に取ると、惚けている彼の首にかけていった。

「ぁ…かつ…や…さん…ちょ///」

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