《MUMEI》

…うわっ…涙出そう
ヤベッ…


『さ、触んなよ』

咄嗟に大きな手を掴
んで頭から離した


僕の手に義兄さんの
手の温もりが…


『うわっ…ごめん…
なさい』


『いや…こっちこそ
御免ね…子供扱いだ
ったね?弟が出来て
嬉しくて兄貴っぽい
事したくて…迷惑だ
ったかな?』


その言葉に慌てて
ブンブンと頭を左
右に振る僕。


『良かったぁ』

ホッとした様に笑顔
になる義兄さん


その笑顔を見ながら
改めて心に誓う…


今のこの関係を…
義兄さんの笑顔を
壊さない為に…


僕はこの想いを永遠
に封印する事を…


そして今夜も夢の中
で告白するのだ…


《義兄さん…貴方が
好き…です》


と……。



…end…

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