《MUMEI》
序章 始りの記憶!
我は、リュウと呼ばれるオスの黒ネコである。 リュウと言う名は、これから登場する別荘の同居人がつけた仮名なのだ!そもそも、我は、飼い猫で本当の名はあるのだけど、こっちの名が呼びやすいのでリュウでお願いする。 さて、我の事は記憶は隅においておき、同居人との出会いをお話しよう。 我は、練馬のこじんまりした町内を縄張りにしているのだが、通り道の中に木造の二階建ての古いアパートがある。そこの二階のベランダが日光がまんべんに当たる我の気に入りの場所である。そこで、同居人と会ったのである。 同居人は、3人家族で、父と母と息子で東北の田舎からバブルのあおりを受け負債を背負い東京の親戚の援助を受け、この四畳半で2部屋でWCとシャワー、小さい台所が付いたアパートの二階に引越して来たのだ。 その時、青い首輪をした我に、同居人の母がにぼし入りのねこままんをくれた、そして、何度か通う内にリュウて名を付けられて、我の別荘になったのだ。我も、この同居人が気にいった。 これから話をする事は、我の記憶をたどって思い出した。 この家族と我の出来事の話である。 つづく
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