《MUMEI》 わたしは心の中で舌打ちして、昌平の顔をニッコリして見上げる。 「ごめんなさい、中山君。ノート書きづらいから、ちょっと離れてほしいんだ」 「ヤダ〜!璃子ちゃんの身体、柔らかいしいい匂いするから、こうしてたいの〜!」 ………このエロガキ!! 下手に出れば、調子こきやがって!! 怒りのボルテージが、グゥゥ…ンと急上昇する。 昌平はわたしの怒りに気づかずに、よりいっそう顔を近づけてきた。 「医務室から空き教室に移動して、ふたりでナニしてたのさ〜?」 ウザったい昌平の、ねぇねぇ!と甘えた声に、わたしもいい加減、我慢の限界に達したとき。 −−−ゴスッ! 「ブヘッ!」 鈍い音とともに、昌平の不気味な短い悲鳴がすぐ傍から聞こえ、わたしはおもわずのけ反った。 . 前へ |次へ |
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