《MUMEI》
噂の根源
突然のことにクラス中が注目する。

床の上には、昌平が白目をむいて仰向けに倒れていた。
その口からは血が………。


……ゾッとした。


青ざめているわたしの背後から、あの伸びやかな声が聞こえてきた。


「朝っぱらから、ウザキモいヤツだな〜」


……。

………この声は。


わたしは恐る恐る振り返る。
そこにいたのは、やっぱり義仲だった。

義仲は完全にのびている昌平を見おろして、まったく〜と、つまらなさそうにため息をついた。

「ヒトのオンナにベタベタ触るなって〜」

それからわたしの顔を見て、爽やかにニッコリほほ笑んだ。



「ね、璃子ちゃん☆」



…………やめてぇぇぇぇッ!!



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