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《MUMEI》 ◇◇◇ それから数日後、私は初めて、黄羽様が若君だと知った。 私に、その事を教えてくれたのは──ミドリの前世‥翡翠という名前の巫女だった。 『黄羽様は──足止めをされているみたいよ』 『足止め‥？』 『帝の勅零で‥』 『帝‥‥‥』 『大丈夫よ、すぐに開放されるわ』 翡翠は時々、内裏を訪ねていた。だから、その手の情報には結構詳しかった。 彼女の話によると、黄羽様は度々内裏を抜け出していてた事がばれて外出禁止になってしまったらしかった。 ◇◇◇ 前へ |次へ |
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