《MUMEI》 Die erwartete Kind.期待の子。Die erwartete Kind. 期待の子。(お腹の子) - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - (うっ…お腹が) 苦しくなって目が覚めると、お腹が痛いワケでは無く、何というか…何かが入っているような感覚がしたので慌てて自分のお腹を撫でてみた。 (何だコレ?) 触ってみると大きくポニョっと膨らんで丸くなっている。 急に太ったというワケでは無くて、下腹部が見たことも無いくらい膨らんでいた…。 コレって……まさか…。 「妊娠っ!?」 ガバッと起き上がって辺りを見回すと、そこはドイツの克哉さんの部屋で、特に何も変わった様子は無かった。 (うぅ…夢か…) 隣で寝ていた筈の克哉さんの姿が見えなかったが、微かに残る温もりに触れながら枕をギュッと抱きしめた。 それにしても妊娠しちゃう夢なんて、僕にそういう願望でもあるのかなぁ…。 (克哉さんとの子供…か…) 弟のくるみちゃんも天使みたいに可愛いから、きっと可愛いんだろうなぁ…。 僕が赤ちゃんの出来る身体だったらな…。 (…ん?) 夢から覚めてもまだ下腹部が何故か重く、お腹の辺りにほんのりとした温もりがあった。 (…いやいや…まさか、そんな) もちろん子供は欲しいとは思ってたけど、こんなに早く? (そんなワケ無いだろ…でも、もしかしたら…) …想像、妊娠って…男でもあるのかな…。 「………」 恐る恐るお腹の方をあらためて見てみると…僕の寝巻きの裾から白くて小さな足がはみ出していた。 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |