《MUMEI》 彼女たちは顔を恐怖で引き攣らせ、蜘蛛の子を散らすように逃げ出した。わたしは無邪気に笑いながら、彼女たちを追いかけた。 逃げ惑うブス。 追いかけるわたし。 「アラアラ、どーしたの?そんなに泣いちゃってぇ!ブスがもっとブスになるわよォ〜!!」 ひとりのブスの髪の毛を掴み、身体ごと引きずり回しながら、他のブスどもを追いかけた。 わたしの気が済むまで、頬を叩き、キックをかまし、まるでオモチャのように、ブスたちを扱った。 「わたしはね、あんたたちとは格が違うのよ!気安く声かけんじゃねー!!」 「きゃー!!いやー!!」 「たすけてー!!」 「ごめんなさいィィッ!もうしませんからぁっ!」 泣きながら許しをこうブスたち。 彼女たちの顔をひとつひとつ見おろして、 聖母のようなほほ笑みを浮かべる。 「ゆるさない☆」 ブスたちは恐怖のあまり、卒倒した。 . 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |