《MUMEI》
「ほんとっ？ 良かったじゃんサクヤ♪」

「答えはどっちか分からないけど──‥」

「でも良かったじゃん、菜畑君満更でもないみたいだし」

「───────」

「サクヤ？」

「ねぇ、ミドリ」

「どしたの？」

「──確かめたい事があるんだ」

「確かめたい事‥？」

「‥うん。菜畑君が、ほんとに記憶を全部なくしてるのかどうか確かめたいの。ミドリ‥協力してくれる‥？」

「もっちろん♪」

「ほんとに？」

「あったり前だよ、親友──でしょっ？」




　ニッコリ笑って、ミドリはウインクした。

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