《MUMEI》

「──‥茨姫、なぁ‥」

「お嬢様‥?」

「‥守らなあかんねん、自分の身ぃは自分で‥」

「───────」

「せやから‥‥‥誰も近寄らんようにせな‥」

「俺が盾になったら駄目っすか‥?」

「‥ぇ」

「俺が‥お嬢様を御守りする盾に──」

「‥阿呆。何であんたに守られなあかんねん」

「絶対──傷付けさせはしないっすから」

「‥ヘタレのくせしてエラそうな事言いよって‥‥‥。あんた紅茶も淹れられんのに‥あたしに負けとるくせに‥口ばっかでかくて‥‥‥」

「ほんとっすから」

「‥嘘や」

「嘘じゃ──」





ないんすってば‥。





信じて下さいよ‥。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫