《MUMEI》

「それよりも陛下、ちょっと良いですか?」


ティイオラはポケットからハンカチを出した。


雹里が小さく首を傾げると失礼しますと言い前髪を持ち上げおでこを拭き始めた。


「痛いっ!」


「すみません、ほんの少しだけ我慢して下さい。今陛下のおでこについたばい菌を落としているところなので」


「ばい菌?」


ティイオラは真剣な顔をしながら力強く雹里のおでこを拭いていった。


そんなティイオラをルイスは苦笑いで見ていた。

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