《MUMEI》

.


川崎先生のその噂、義仲は知ってるのかな。



つーか、あいつどこ行ったの………?




わたしはハッとする。

おもい当たるフシがひとつだけ、ある。





そうして窓に張り付いた。





遠くに見える、校庭。

今となっては、暴走族に占拠されてしまったそのグラウンドに、見覚えのある姿があった。



高等部の制服を着た、


すらっとした長身の


男子生徒−−−−−−。





「義仲っ!!」





あいつは、ホンモノのバカかぁっ!?






暴走族の群れに飛び込んで行くなんて!

命知らずにもほどがあるっ!!




いても立ってもいられず、わたしはその場から、走り出した。




義仲がいる、校庭へ向かって。







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