《MUMEI》
タイマン勝負
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わたしがようやく校庭にやって来たときには、



なぜか、そこに川崎先生の姿はなく、



義仲はガラの悪い男たちに取り囲まれていた。



「なんだ、ボク?」

「俺たちになんか用でちゅか〜?」




…………激ヤバじゃんっ!!!



めっちゃ絡まれてるし!



追いかけてきたはいいものの、あまりの怖さにわたしは木の陰に身を潜めていた。


だって、女の子だもん☆

巻き込まれたら、コワイじゃん!!




義仲は怯んだ様子もなく、ただ黙り込んで、冷たい目を不良たちにむけていた。


その様子を見て、不良のひとりが舌打ちすして叫んだ。


「こいつ、いっちょ前にメンチ切りよるぞ!」


どよっと笑い声や怒声が飛び交う。

完全に義仲のことをナメきっているのだ。


しかし、当の義仲は。



「ヘッドはどいつ?」



落ち着き払って、言ったのだ。



………ヘッドって。


総長のこと言ってんの!?




あいつ、バカだあぁぁぁッ!!




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