《MUMEI》

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義仲は一番近くにいる、やたらガタイのいいスキンヘッドの男に近寄った。
巨体を見上げ、鋭い眼差しで睨みつける。

「…ヘッドはどいつって聞いてんだけど」

押し殺したような声で唸った。

スキンヘッドはイラッとしたのか、義仲の襟首を掴み締め上げる。

「なんなんだ、テメェは!?」

義仲はおとなしく襟首を掴まれたまま、一度、瞬いた。

そして、事もなげに言う。


「何回も言わせんな、ハゲ」


瞬間。

ハゲ…もといスキンヘッドの艶やかな肌の上に青筋が浮かび上がる。


………キャーーッ!!


キレちゃってますよっ!!


怒らせてどーすんだよっ!



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